変わっていくもの
人は変わっていくが、世の中も変わるのだ。
そんなことを思い出した日。
昨年の会社の研修の中で、「10年前と今で変わったものをあげてみよう」というワークがあった。うちのチームでは、「モー娘。→AKB」「Yahoo→Google」「(旅)ヨーロッパ→韓国・台湾」「小泉さん→菅さん」みたいな意見が出てたっけな。
その研修では、「入社して数年経って中堅と呼ばれて管理業務も増えて。現場は変わっていますが、ついていってますか? “自分が一番現場を知っている”と過信してませんか。また、世の中は変わっています。世の中の変化に気づかず、“現場のやり方はこれがベスト”と思っていませんか。本当にそれが今のベストですか。ズレてきていませんか。」みたいな話があって終わった。
私が書くとあんま良い話ではないけれど、非常に評判の良い研修だった。
ぐっと視界広げられた感じ。
なんでそんなこと思い出したかというと、今日、
「英語ができないと、ちゃんとした大人になれないよ!あなたたちの時代は、英語ができないと絶対何もできないんだから。」とこどもに言っている母親を見たから。
絶対?!
いつの時代もいるんだね、こういうおとな。
私は小学生の時、おとなから「パソコンと英会話ができると就職できるよ」と言われたことがある。親ではなかったけれど。
まだPC-98とかMS-DOSとかいう言葉が聞こえていたころ。
「バナ~ナ~~」というGEOS英会話教室の宣伝が流行っていたころ。
その時のおとなは、「パソコン」と「英会話」がここまで一般的になると思っていなかっただろう。今その2つできる人なんていっぱいいる。何の差別化にもならない。
反対に、パソコンが不得意で英会話全然ダメな私だけど、好きなことはとことん!のオタクっぷりと度胸と素直さと(自分で言ってしまったw)を買われて就職はできた。
そんなもの。
(まぁ「これができるとこうなるよ」は、可能性を広げる言い方だから、まだマシかぁ。)
「今」を、そのまま未来にあてはめても仕方ないんだよ。
おとなの、変化を念頭に置いてない意見なんて、きく必要無い。
「自分の将来のために言ってくれているんだな、ありがたいな」と、その気持ちだけ受け取っておけば良い。きっとその気持ちは本物だから。
人も、世の中も、なんでも移ろいゆくものだから、とにかく今を生きれば良いのだ。
今一生懸命生きたら、確実に前に進んで、未来のベストに近づけるから。
「今」はあくまで「今」である。
「未来」は、「今」ここにもあって必ずつながっているものではあるけれど、全く同じものではない。移ろいゆくのだ。
「今」の状況を未来に飛ばして、「~しなければならない」「~しなければ、○○になれない」っていうのはやめなきゃね。
変化の無視と絶対的な言い切りは、こどもにとってはコワイコワイおまじないだから。